事業承継の戦略的選択

経営者の高齢化と、事業承継

あいりちゃん師さん!
私、昨日、商工会議所の主催する起業のセミナーに行ってきました!

あわわの師さんほう!
それは感心じゃの。勉強になったかの?

あいりちゃんはい。それで、ちょっと気になったのですが。そのセミナーで、これから開催するセミナーの予定をいただいたのですが、そこに、「事業承継」を題材にするセミナーがたくさん開かれる予告をみたんです。

あわわの師さんほうほう、そうじゃろうな。

あいりちゃん経営者にとって、事業承継って、そんなに重要なことなんですか?なんか、「終活」みたいで、後ろ向きな気がしましたし、私みたいに、これから起業するヒトには無関係かなと・・・。

あわわの師さん今の日本の経営にとって、事業承継は、とても深刻な問題じゃな。
21世紀の日本は、非常に速いスピードで、高齢化が進んでおることは、わかるの?

あいりちゃんはい。だから、介護事業や、高齢者の方をお客様にするビジネスは、おおきな成長性ある分野なんですよね。

あわわの師さんところがじゃ。
一方で、日本で最も高齢化の深刻な領域が、実は、「中小企業の経営者」の世界なのじゃよ。

あいりちゃんえ?それって、どういうことですか?

あわわの師さんあいりちゃんのように、若くて起業を志す人は、日本では増えていない。
一方、中小企業の経営者の年齢は、どんどん高齢化しておるのじゃ。

あいりちゃん本当だ!そうすると、経営者が病気になったり、身体が経営に耐えられなくなった場合、深刻な問題が発生しますね。
だから、事業承継を真剣に考えなければならないんですね。

事業の目標としての事業承継

あわわの師さんそうじゃな。ただ、事業承継の問題は、決して、高齢の経営者の問題だけではない。
例えば、あいりちゃんのように、若くして起業する人も、自分の会社の目標の姿として、事業承継を意識しなければならないのじゃ。

あいりちゃんえ?私も?
でも、私、まだ20代ですよ。ぴちぴちで、元気です!

あわわの師さんそうなんじゃけど、やはり、起業した時点から考えねばならないのじゃ。

オーナーが100%所有している中小企業の場合、このオーナーが未来永劫、経営し続けることはできないわけじゃ。企業は、ゴーイングコンサーン(継続企業)が原則じゃ。

つまり、人間と違い、企業は永遠の命を持つという社会インフラなのじゃ。
そうすると、人間である経営者は、必ずだれもが、企業の経営を仕切れない時が来る。
それでも、企業にはそれを生活の拠り所とする従業員がおり、製品が生産され、販売される。だから、これを誰かに引き継がねばならない時が必ずくるのじゃ。

事業承継の3つの類型

あわわの師さんその引継ぎ方には、3つある。
その第一の方法は、上場すること。つまり、会社をオーナーの手から解き放ち、社会の公器とすること。本当は、それが最も社会にとってはよい方法じゃ。
しかし、すべての企業が上場できるわけではない。上場には厳しい基準があり、大きなコストがかかる。

第二の方法は、親族に株式を譲渡し、経営者を引き継ぐこと。これが、家業として会社を引き継ぐという方法じゃ。狭義の事業承継じゃな。
ただ、この方法も、最近は、経営者の親族が倦厭する場合が多い。

親族が必ずしも経営の意思や能力があるわけではない。それに、経営者を引き継ぐということは、会社の負債に対する経営者の個人保証を継ぐことを意味する。
日本の金融機関は、会社に融資する場合、社長の個人保証を求めるから、これを親族が継ぐのは、非常に負担が大きいし、承継者の家族の同意が得られないことも多い。

そうなると、第三の方法。それが、第三者に株式を売却する、M&Aじゃ。
この第三の方法は、日本では、まだそれほど、馴染みがないが、確実に、近年、増加してきている。
中には、若くして起業し、短期間で企業価値を出して、M&Aで売り抜け、その資金で、再起業をする人も出てきておる。

つまり、高齢の経営者だけでなく、若い経営者も、自分の会社経営の目標として、最終的に、会社をどうしたいのか、戦略的に考えて、経営をしていく必要がある。

だから、事業承継は、決して、高齢の経営者だけの問題ではない。

すべての経営者が、戦略的に、自分の経営の目標として意識をしなければならない課題なのじゃ。

あいりちゃんそっかあ。
私も、ただ、会社を経営したいって考えるだけじゃなく、その最後に、どのように会社を抜けるのかを考え、会社を、その類型にあわせた理想形に持っていくように経営をしなければならない、ということですね。

あわわの師さんそうじゃな。
戦略的経営とは、まさに、事業承継の在り方を考えて経営するということでもあるわけじゃな。

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